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トピックス

北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。


乳酸菌ヘルベヨーグルト

No.300


 雪印メグミルクの「乳酸菌ヘルベヨーグルト」は、ヨーグルトで初めての「目や鼻の不快感を緩和する」機能性表示食品です(2020/1/21発売)。


 「乳酸菌ヘルベ」は、ハウスダストやダニによる目や鼻の不快感を緩和する機能がヒト試験で確認されており、この乳酸菌を使用したヨーグルトを12週間摂取した結果、目や鼻の不快感が改善され、くしゃみの回数も減少したことから、「目や鼻の不快感を緩和する」機能性表示食品として、消費者庁に届出をしたとのことです。


 花粉症などのアレルギー性疾患と乳酸菌摂取の関係は、これまでに多くの研究が行われてきました。生体内で免疫機能を制御する細胞として、ヘルパーT細胞があります。Th1とTh2という2種類のヘルパーT細胞のバランスが崩れてTh2過多の状態になると、IgE抗体が過剰に産生され、花粉症が発症しやすいと言われています。しかし、ある種の乳酸菌を摂取すると、Th1細胞とTh2細胞のバランスが制御され、IgE抗体の産生が抑制され、これによりアレルギー発症が抑えられます。


 「乳酸菌ヘルベ」も、「腸管免疫系を介して、Th2サイトカインや抗体の産生を抑制することで、目や鼻の不快感を軽減する可能性が示された。」(雪印メグミルク社プレスリリース, 2019/12/3)とのことですので、同様のメカニズムによる作用と思われます。


 「乳酸菌ヘルベ」というちょっと耳慣れない名前について、少し触れておきます。この乳酸菌の正式名称は、「Lactobacillus helveticus SBT2171」というもので、雪印メグミルク独自の菌株です。同社では、「ガセリ菌SP株」と「ビフィズス菌SP株」に続く第3の乳酸菌を用いて、大型商品としての展開を期待しているようです。Lactobacillus helveticusという乳酸菌は、世界各地で古くからチーズや発酵乳の製造に使われてきた菌種です。その中でSBT2171株は、顕著な機能性を示す菌株として選抜されたものなのでしょう。



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食品のトピックス | 16:31 | 2020.02.12 Wednesday |