2009.05.11 Monday
卵かけご飯ブーム
No.44
ゴールデンウィーク中、青森市で「第1回アスパムたまごかけご飯フェア」が開催されました。最初は地味な企画だと思ってチラシを見ていましたが、全国ニュースで取り上げられた映像を見たら行きたくなってしまい、最終日に足を運んでみました。北里大学獣医学部のある青森県十和田市から青森市までは、車で1時間ほどの距離です。
会場には、下の写真にある8種類の青森県産卵と県産米「つがるロマン」、それに卵かけご飯用の醤油が用意されているはずでした。1個300円という高価な卵(東北牧場の身土不二「青玉」)をかけたご飯を食べるのを楽しみにして行ったのですが・・・。
無情にもフェア会場の扉は閉じられ、「予定数完売のため終了」の掲示があり、がっかりでした。主催者の予想を上回る人気だったのでしょう。来年の「第2回アスパスたまごかけご飯フェア」には、ぜひ行きたいものです(開催されるのでしょうか?)。
なお、「アスパム」というのは、正式には「青森県観光物産館アスパム」のことで、なかなか立派な建物です。青森市のシンボル的存在と言えるかもしれません。
物産館なので、青森県の名産品が数多く揃えられています。代表的な県産品のひとつにほたて貝がありますが、「ほたてソフトクリーム」が売れらていました。「日本初」だそうですが、私は遠慮しました。右下のマスコットは、「青森ほたてのホタテちゃん」です。
青森と言えば、「ねぶた祭」ですが、その展示もあります。青森に来られる機会があれば、アスパムに立ち寄られるのも悪くないかと思います。ただ、青森県にはもっとよい見所がたくさんありますので、一番のお勧めスポットではありません。
今回、卵かけご飯を食べることができなかったので、これをタイトルにするのは心苦しかったのですが、その点はどうかお許しください。最近、ちょっとした「卵かけご飯ブーム」が起こっているようですので、その状況を紹介することにします。以前、「たまご博物館」(No.19, 2008/4/25)で、『365日たまごかけごはんの本』を紹介しましたが、その後、『365日たまごかけごはんの歌』(2008/10発売)まで登場しています。驚きです。
また、かなりの種類の「卵かけご飯専用醤油」も売られるようになっており、中には結構高価なものもあります。「卵かけご飯専用ふりかけ」なるものまで登場し、ブームの盛り上がりを感じさせます。「卵かけご飯専門店」も各地にオープンしています。岡山県美咲町が、卵かけご飯専門店「食堂かめっち。」をオープンしたのは08年1月22日のことでした。卵かけご飯が地域振興の起爆剤となることを期待しているようです。
ウィキペディア(Wikipedia)には、「卵かけご飯」が独立した項目としてあり、「代表的な作り方」まで写真入りでていねいに説明されています。本格的な(?)卵かけご飯を食べてみたい方には、お勧めかもしれません。周辺の情報もかなり細かく解説されており、卵について相当詳しい方が書かれたものと察しています。鶏卵のサルモネラ汚染などの問題から、「卵の生食」を心配される方がおられますが、それについての状況もよく説明されています。日本における鶏卵生産は、非常に衛生的な環境で行われているため、生食もほとんど問題ないと考えられていますが、海外での生食は注意が必要です。なお、卵全般に関する情報は、高木伸一氏が運営されている有名なホームページ『たまご博物館』をご覧になるのが一番かと思います。
先日の読売新聞(2009/5/9)の記事に、「卵かけご飯よ 海渡れ」というのがありました。その記事の中で、富山県高岡市の養鶏会社「仁光園」が、卵かけご飯の香港進出を試みているという話が紹介されていました。海外では卵の生食がほとんど行われていないため、売り込みもたいへんなようです。しかし、恐る恐る初めて食べた人たちも「おいしい」と言ってくれるとのことなので、「卵かけご飯ブーム」は海外まで広がっていくかもしれません。
食品のトピックス | 11:06 | 2009.05.11 Monday |