2010.10.25 Monday
世界一高いヨーグルト
No.79
今回は、世界一高いヨーグルトです。テレビや雑誌でかなり頻繁に紹介されたので、ここで取り上げるのも今更の感がありますが、1個5,000円のヨーグルト「クレマドール」のことです。テレビなどでは、「世界一高い」あるいは「世界一美味しい」と紹介されることが多いようですが、その真偽は不明です。ただ、パッケージの豪華さは、ヨーグルトでは類例がないものです。
このたいへん高価なヨーグルト、きっとプレゼントとしてもよく利用されているのでしょうが、もらった方はパッケージにかなりときめくのではないでしょうか。ただ、所詮はヨーグルトですので、開けてみてがっかりされる方もいるかもしれません。
発売当初は1日10個程度の限定生産・販売だったため、幻のヨーグルトといった感じでも評判になりました。その後、増産されるようになり、現在は1日30〜50個が供給されているようです。「クレマドール・ジャパン」のホームページから購入できますが、毎日発売開始時刻(12:00)直後に売り切れてしまうそうです。食べてみたいという方は、12時ジャストに発注してみてください。
さて、この高価なヨーグルト「クレマドール」の肝心なお味についてです。スプーンですくってみると流動性はあまりなく、クリームチーズに近い食感のヨーグルトです。そのままで食べるよりは、クラッカーなどに載せた方がよさそうです。
なにぶん内容量が少ないので、今回は研究室で大学院生諸君とだけで食べてみましたが、かなり好評でした。ただ、彼らが5,000円という値段と豪華なパッケージに影響を受けた様子は否めませんでした。個人的な感想を言うと、濃厚で美味しいのは確かなのですが、はちみつの味が少し強過ぎて、ヨーグルトの味が損なわれているのがちょっと残念でした。1ビンしかなかったので、クラッカーに載せてあっと言う間に食べ終わってしまいました。大学院生諸君は、「どうして2日に分けて大切に味わって食べないのか」と不満を言っていたようですが、それほどのものではないような・・・。
クレマドール・ジャパンのホームページによると、「クレマドール」とは、「黄金に輝くクリーム」を意味するフランス語の造語だそうです。厳選した生乳、はちみつ、砂糖だけを原料とし、とくに生乳は北海道興部にあるノースプレインファームの「オホーツクおこっぺ牛乳」を使用しているのが自慢のようです。しかし、いくら厳選した原料を使用していると言っても、やっぱりヨーグルトで5,000円は高いのでは・・・。ちなみに、ノースプレインファームの牛乳やヨーグルトはお手頃価格で、インターネットで購入できます。
ところで、私が個人的に気に入っているヨーグルトに、「小岩井 プレミアムクリームヨーグルト グルメファン」があります。1個400円程度で売られており、一般的なプレーンヨーグルトの2倍程度の値段です。しかし、クレマドールの存在を知ってからは、それほど高いと感じなくなりました。プレーンヨーグルトですから甘味はありませんが、なめらかな食感とマイルドな味は、最高の評価を与えるに値します。私の住んでいる十和田市内のスーパーでは、常時購入できないのが残念です。
さらにこの「グルメファン」、コーヒーのドリップフィルターに載せて(数時間〜一晩)、水分(ホエーと言います)を除くと、非常に濃厚なクリーム状のヨーグルトが得られます。これは本当に絶品です。少々カロリーが高めなのは否めませんが、カロリーを気にする必要のない方はどうぞお試しください。
このトピックス欄では、これまでも「幻のカレーヨーグルト」、「宇宙を旅したヨーグルト」、「オルニチンと大人のヨーグルト」で、ヨーグルトを取り上げてきました。また、乳酸菌がらみで、「花粉症と乳酸菌」や「乳酸菌でメタボ対策」といったときにも、様々なヨーグルトを紹介しました。私にとってヨーグルトは、かなり気になる食品です。近年は、プロバイオティクスとしての乳酸菌やビフィズス菌が注目され、保健的機能が重視された機能性ヨーグルトが多く開発されています。しかし、ロングセラー製品として市場に定着しているのは、どうやら美味しいヨーグルトのようです。
食品のトピックス | 13:40 | 2010.10.25 Monday |