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トピックス

北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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ヨーク・アウト

No.178


 先日、近くの大型ショッピングセンター内の家庭雑貨店で、「YOLK OUT(ヨーク・アウト)」なる製品を見つけました(下写真)。


 鶏卵の卵黄と卵白を分ける台所用品(エッグ・セパレーター)で、下の写真(パッケージの説明を転載)のように使用します。実際に使ってみると、かなりよく卵白が除かれた卵黄が得られます。


 インターネットで探したところ、「YOLK PIG(ヨーク・ピッグ)」という似たような製品が見つかりました。「ヨーク・アウト」と同じ原理ですが、口の部分の素材など若干の違いがあり、入手して実際に使用してみると、性能にも影響しているようでした。


 以前、「ちょっと便利な鶏卵調理用グッズ」で、鶏卵の調理道具を紹介したことがありました。エッグ・セパレーターは取り上げませんでしたが、それなりにバリエーションがあるようです。もっともお馴染みなのは、昔からある金属製のものでしょう。下の写真は、100円ショップ(ダイソー)で入手したものです。通常の調理用途であれば、十分な性能を備えています。


 私たちの研究室でも、ときどき実験で卵黄と卵白を分けることがあります。下の写真は研究室で使っているベルギー製のエッグ・セパレーターで、20年程前に海外出張の際に入手したものです。多少使い勝手がよい面はありますが、100円ショップのものでも問題ありません。


 現在、エッグ・セパレーターはプラスチック製が主流です(下写真)。それぞれある程度の特徴がありますが、試したところでは使用感に大きな差はありませんでした。デザイン上の違いが大きいと言ってよいでしょう。


 冒頭で紹介した「エッグ・アウト」はシリコン製ですが、下の写真の製品もシリコン製です。この製品、卵白が通過する穴がとても小さいので、処理に結構時間がかかります。ただその分、卵白やカラザ(白い繊維状の部分)がよく取り除けます。


 ところで、食物アレルギーの原因食品として、鶏卵は最上位にあり、全体の40%近くを占めています。大部分の鶏卵によるアレルギーは、卵白タンパク質(オボアルブミンやオボムコイドなど)の摂取によりもたらされます。一方、卵黄には強いアレルゲン性を示すタンパク質がないため、鶏卵アレルギーの方でも、卵黄は食べても大丈夫という方が少なくありません。


 今回紹介したようなエッグセパレーターで、大部分の卵白を取り除けますが、さらに卵黄をキッチンペーパーの上でころがすと、残っていた卵白がペーパーに吸着されます(下写真)。実験で卵黄を必要とする場合は、このようにして行っています。鶏卵アレルギーに悩まれる方で、卵黄だけを使いたいという場合にも、試す価値のある方法かと思います。ただし、極度の鶏卵アレルギーの方は、十分に注意してください。


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157:マヨネーズの話(2014/01/27)
156:オムレツの話(2014/01/10)
137:ちょっと便利な卵調理用グッズ(2013/03/25)
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食品のトピックス | 11:30 | 2014.12.10 Wednesday |