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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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ライスミルク

No.194


 最近よく目にするようになった食品(飲料)に、「ライスミルク」があります。海外のスーパーなどでは割合と以前から並んでいましたが、日本ではあまり馴染みのないものでした。下の写真(左)は、10年以上前に米国のスーパーで見つけたライスミルクのパッケージです。


 パッケージの裏面(写真右)にライスミルクの優れた点として、「脂肪を含まない」、「カルシウムが牛乳より多い」、「抗酸化物質の供給源」、「ビタミンA&Eの供給源」、「コレステロールを含まない」、「乳糖を含まない」、「ナトリウムが少ない」があげられています。


 外国産のライスミルクは以前から日本に多少は入っていて、輸入食料品店などで販売されていました。現在でも、下にあげたような製品(左:イタリア産、右:タイ産)が国内で見られます。一説によると、ライスミルク発祥の地はイタリアとのことです。


 今年に入ってから、国産メーカーの製品がスーパーに並べられるようになり、日本でもライスミルク元年を迎えたと言ってよいかもしれません。経済誌の「2015年ヒット予測商品」の第4位にライスミルクが入っていました。メロディアン社のライスミルクはスーパーによく置かれている製品です(下写真)。やはり、パッケージにはヘルシーな点が強調されています。


 ライスミルクは、その名のとおり、お米から作られる飲料です。牛乳の代替品として、ベジタリアン(ヴィーガン)や牛乳アレルギーあるいは乳糖不耐症の人たちにも利用されてきました。ライスミルクは白米や玄米に水を加えて細かくすりつぶしたものです。冒頭にあげた製品を飲んだときの印象は、お米の「とぎ汁」でした。現在手に入るものは、製品によってずいぶん味が異なり、米デンプンを酵素分解して甘味を増したものもあります。


 今年5月には、「キッコーマン 玄米でつくったライスミルク」が発売されました。大きなメーカーの参入なので、今後の市場形成に影響があるかもしれません。ところで、缶に「よく振ってから」と書かれていますが、私はうっかり振らずに開けてしまいました。この製品に限らず、ライスミルクは成分が沈殿しやすいのが共通の特徴で、牛乳との大きな違いのひとつとなっています。口当たりもややドロッとした製品が多く、牛乳を飲みなれている方には違和感があるでしょう。


 他の製品も少し紹介しておきます。2013年に「ライスオーラ」という国産初とされるライスミルクが発売されましたが、現在では「にほんの米乳」(下写真左)として販売されています。「ライススムージー」(下写真右)も、ライスミルクの一種と言ってよいでしょう。


すでに、下にあげたようなライスミルクのレシピ本も出されています。「クックパッド」にも、ライスミルクのレシピが結構載っていますので、料理に関心のある方は試してみてはいかがでしょうか。


 ライスミルクは牛乳と豆乳に続く「第3のミルク」とも言われていますが、もうひとつの第3のミルクとして、「アーモンドミルク」も健闘しています。「ココナッツミルク」はかなり昔からありますし、最近の米国では「カシュ―ミルク」も人気だそうです。

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食品のトピックス | 12:23 | 2015.08.10 Monday |