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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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祝・北里大学獣医学部創立50周年

No.211


 北里大学獣医学部は、今からちょうど50年前の1966年(1966/4/20)、青森県十和田市に設置されました(当時は畜産学部)。このたび私たちの学部は、創立50周年を迎えました(下は、記念クリスタル)。


 獣医学科と畜産学科の2学科(学生定員100名)からなる畜産学部は、 その後、 獣医畜産学部(1978〜2006)、 獣医学部(2007〜)と名前を変え、 獣医学科、 動物資源科学科、 生物環境科学科の3学科(学生定員320名)構成の学部へと発展しました。


 上にあげたのは、学部創立50周年を記念して作成した冊子です。私(有原)は編纂委員としてこの記念誌の作成に関わったため、昨年来、学部の50年間を振り返ってきました。学部開設当時の資料からは、人口5万人足らずの地方都市に大学を設置するための努力が、並大抵なものではなかったことが伺われました(下の写真は、学部開設当時の校舎)。


 先日、学部創立50周年記念式典が開催され(2016/4/23)、多くの方々に祝っていただきました(下写真)。私は1985年の着任ですので、学部設立から19年を経てある程度の環境整備が進んだ頃だったようです。それでも、記念式典に出席した際は、感慨深いものがありました。


 記念式典後には、昨年ノーベル賞を受賞された北里大学特別栄誉教授の大村智先生に、「微生物のはたらきをヒトと動物の健康のために」と題した記念特別講演をしていただきました(下写真)。


 大村先生のお話は、学部創設50周年に相応しい内容のものでした。たくさんの中高生の皆さんも出席しましたが、彼らが将来北里大学獣医学部に入学していただければ、私たちの学部も安泰です。50年間の学部卒業生は13,675名にもなり、大学院修了者も1,422名を数えます。多くの卒業生が社会で活躍しており、大村先生の講演後に花束贈呈をされた小山田久十和田市長(第1回生)もそんなお一人です(下写真左)。


 学部創立50周年を目前とした一昨年(2014/8)、十和田キャンパスに新本館A/B棟が完成しました(下写真)。31年前に着任した私でさえ、キャンパスが大きく変貌したことを感じます。学部設立当時に在籍した学生や教職員の方々は、キャンパスに昔日の面影がなくなってしまったと思われるかもしれません。


 先日私が担当する授業で、50周年記念誌に使用した写真を学生諸君にスライドで見てもらいました。昔のことなど関心がない学生さんも多いかと思いましたが、彼らにとってもずいぶん興味深かったようです。人口減少など地方都市を取り巻く環境は厳しさを増しますが、若い世代の皆さんがこれからの学部発展の鍵を握っています。


 上の写真は、学部創立50周年を記念して同窓会から寄贈された「どんなときでも」という作品名の大きな木製彫刻です。新本館A棟のロビーに置かれ、学生諸君に親しまれています。下の写真は、記念式典に際して贈られた生花を背景にした「どんなときでも」の正面アップです。


 獣医学部長の高井伸二先生を中心に計画された学部創立50周年事業は、記念誌の刊行や記念式典(記念講演)の開催など、多くの方々の記憶にとどまるものになったと思います。この時期に獣医学部に在職できたことを、私も有難く思っています。


 上の写真は、50周年記念式典当日(2016/4/23)の十和田市官庁街通りの様子です。例年、十和田市周辺の桜の見頃はもう少し遅いのですが、今年は実によいタイミングで満開になってくれました。



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