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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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燻さず燻煙

No.218


 「燻さずできる!燻製の素」(永谷園)という製品があります。「燻製」は、煙で燻して乾燥させた食品のことですが、日本では法律上の定義はありません。


 この製品を用いれば、 実に簡単に燻製ができます。 パッケージ裏面の説明 (下写真) によれば、 材料をわずか5〜10分間 「燻製の素」 を希釈した溶液に漬けるだけです。


 燻製を作る加工(調理)法を、「燻煙(スモーク)」と呼んでいます。手元にある食品加工の本によると、燻煙は下の4つに分類されています。ハム・ソーセージの燻煙は、「熱燻法」に相当する温度で行われることが多いようです。


 燻煙により、多くの食材は風味を増すことが知られています。ハム・ソーセージはそういった食品の代表的なものと言ってよいでしょう。燻煙(燻製)していることを強調したソーセージ(下写真)も目にします。


 冒頭で触れた「燻さないで燻製を作る」方法は、実は工業的にはかなり利用されています。この方法は、「液体燻煙法」あるいは「液燻法」と呼ばれています。比較的安価なウインナーソーセージのパッケージの原材料名を見ると、「くん液(燻液)」と書かれたものがあります(下写真)。このような製品は、低コストの液体燻煙法が採用されています。


 燻煙材を燃焼させる方法は、時間と労力(コスト)を要します(下の写真は、私たちの研究室の燻煙装置を使用している様子)。一概に液体燻煙法との優劣を論じることはできませんが、風味には明らかな違いがあります。最近では、燻煙材を使った装置でも、安価で使いやすいものが入手できます。また、ネットで検索すると、手作りの燻煙装置や土鍋を使った方法なども紹介されています。お試しになってみてはいかがでしょうか。


 燻製(燻煙)に関する本は、非常に多く出されています。ここでは、比較的新しいものを2冊あげておきます。『燻製の基本』(判佝, ¥552, 2015/7)『燻製づくりの基本と応用』(地球丸, ¥1200, 2015/8)は、いずれも写真が豊富で、パラパラとページをめくるだけでも楽しめます。



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食品のトピックス | 11:36 | 2016.08.10 Wednesday |