2017.02.27 Monday
F-ミルク
No.231
先日、出張で福岡を訪れました。下の写真は、福岡のスーパーで手に入れた牛乳・乳製品です。これらは、福岡県やお隣の熊本県、そして宮崎県の工場から出荷されたものです。
日本には、多くの乳業会社があります。全国乳業共同組合連合会には、155の会社や団体が会員として登録されています。福岡県には3社の会員法人があります。なお、青森県では、萩原乳業1社が頑張っている状況です。
牛乳を原料として作られるヨーグルトやチーズなどの乳製品は、製造条件によって様々な特徴を有する製品にすることができます。一方、牛乳は差別化が難しい食品と言われてきました。どれも中身は同じ思っている消費者も多いようです。ただ、「北海道」ブランドのような人気のある地域の牛乳もあります。
牛乳は、野菜、果物、肉ほどには、品種や生産地などの影響が出にくい生鮮食品です。また、「牛乳」と名乗る場合、一切の添加物を使用することができません。そんな中で、「おいしい牛乳」は、新しい製法により差別化に成功しました(詳しくは、「おいしい牛乳の秘密」を参照)。
以前にも紹介しましたが、「北海道」と「おいしい牛乳」を組み合わせ「おいしい北海道牛乳」は、牛乳という生鮮食品としては、限界に近い魅力をアピールした製品かもしれません。
さて、冒頭で触れた福岡の話に戻ります。福岡で見かけた牛乳・乳製品の中で、私がいちばん気になったのは、「永利F-ミルク」という牛乳でした。
永利牛乳株式会社のホームページによると、「永利(ながとし)F(エフ)-ミルク」は、福岡市周辺の小中学校で学校給食に用いられているそうです。気になる「F」の意味ですが、パッケージには下のような説明があります。最初に私は、「Functional Milk(機能性牛乳)」なのかと思いましたが、「Function」は書かれていません。
ネーミングも、製品の差別化において重要なものです。「F-ミルク」を毎日飲んでいる子供たちには、信頼のブランドとなっているかもしれません。永利牛乳は、「本物の美味しい牛乳作り」や「芸術作品ともいうべき理想の牛乳」を目指してきました(ホームページより)。このような良心的な取り組みが評価され、学校給食に採用されたのでしょう。
全国各地に数多くある乳業会社は、大手の乳業メーカーとは一味違う取り組みをしているところが少なくありません。以前、高知県のひまわり乳業株式会社の「宇宙を旅したヨーグルト」を紹介しましたが、このようなユニークな製品の開発を続けていただきたいものです。
食品のトピックス | 10:46 | 2017.02.27 Monday |