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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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ミートジャッジング競技会

No.256


 毎年、「全日本大学対抗ミートジャッジング競技会」が開催されています。今年も、この競技会が、東京で開催されました(2018/2/28〜3/2)。


 「ミートジャッジング(meat judging)」とは、「食肉審査」のことで、「食肉格付(meat grading)」と密接な関係があります。一般の方がよく耳にする格付は、牛肉の「A5」などだと思います。畜産農家が肥育した牛や豚は、と畜・解体され、食肉卸売市場や食肉センターでの取引を経て、枝肉から部分肉・精肉へと流通します。公益社団法人日本食肉格付協会は、全国の食肉センター等において、全国統一の取引規格に基づいて、食肉を1頭ごとに格付(品質評価)しています。下の写真は、食肉センターでトレーニング実習をしている学生さんです。


 全日本大学対抗ミートジャッジング競技会では、食肉格付に関する体験的な学習を通じて、畜産業や食肉産業の役割や魅力に対する学生の理解増進を図っています。参加学生には、食肉格付の理論や評価技術に関する現場学習の機会や産業界との交流の機会を提供し、成績優秀者を世界大会に派遣し、海外の食肉市場に対する理解と見識を深める機会等を提供しています。なお、食肉格付の詳細については、日本食肉格付協会のサイトをご覧ください。


 米国の州立大学に設置されている畜産学系の学科を訪れると、どこもミートジャッジング競技会の写真やトロフィーが飾られていて、教育において大きなウエイトが置かれていることが察せられます。米国食肉科学会のホームページでも、トップメニューに「MEAT JUDGING」を見つけることができます(下写真)。


 全日本大学対抗ミートジャッジング競技会に、話を戻します。今回10回目を迎える競技会は、14大学63名が参加しました。私たち北里大学は、3名の学生諸君がチームを作り、この大会に初参加しました。(下写真)。


 競技会という名称になっていますが、3日間の開催期間中に、セミナー、特別講演、競技実習、グループディスカッションといった充実したプログラムが用意されています。また、10周年を迎えた大会ということで、記念講演や功労者表彰といった記念事業も行われました。下の写真は開会式の様子で、前年度優勝校の帯広畜産大学からカップが口田圭吾大会長に返還されました。


 競技会の会場として、代々木の国立オリンピック記念青少年総合センター(下写真左)と品川の東京都中央卸売市場食肉市場(右)が使用されました。前者ではセミナーなどの座学を、後者では実習や競技が行われました。参加学生は異なる大学のメンバーから構成される8グループに分けられました。これは他大学の学生との交流を深めるいい方法に感じられました。


 下の写真は、初日におこなわれた企業関係者による産業セミナー(左)とセミナーでのディスカッションの様子(右)です。意識の高い学生諸君が参加しているということもあってか、積極的な発言をする姿が印象に残りました。


 10周年記念事業の講演では、筑波大学名誉教授の金井幸雄先生が競技会の背景や歴史を話されました。また、オーストラリアから招かれたRuth Corrigan先生は、豪州の食肉事情やミートジャッジングの様子を紹介しました(下写真)。


 最終日(3日目)の午前中に行われた競技会は、牛枝肉、豚枝肉、部分肉精肉の3部門からなり、14大学63名が技術を競いました。今回の参加大学は、帯広畜産大学、北海道大学、麻布大学、宮崎大学、日本大学、神戸大学、北里大学、筑波大学、東京農業大学、日本獣医生命科学大学、名城大学、鹿児島大学、酪農学園大学、近畿大学でした。なお、食肉市場内は写真撮影が禁止されていたため、下の2枚の写真は口田圭吾大会長からご提供いただきました。それぞれ、牛枝肉(左)と豚枝肉(右)をジャッジしているところです。


 最終日の午後、表彰式が行われました(写真下左)。今回、帯広畜産大学が見事2連覇を達成しました。北里大学チームは、総合成績で14大学中7位と、初参加にしては健闘してくれました。また、豚部門では3位と好成績を収めました。表彰式と同会場では、和やかな雰囲気の交流会も行われました(右)。


 今回の競技会で個人成績上位の5名は、7月にオーストラリアで開催される世界大会に派遣されます。なお、ミートジャッジングにご関心のある方は、こちらのサイトから詳しい情報を得ることができます。

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