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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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鶏の唐揚げと青森県民

No.271


 先日(2018/10/1)、「日本唐揚協会」が、鶏の唐揚げに関する調査結果を発表しました。日本全国の年間唐揚げ消費は220億個を超え、1人当たりに換算すると約240個です。また、1人1か月当たりの唐揚げ消費個数は、青森県が32個で全国トップでした(下表)。下位県の2倍以上の数なので、かなり多いと言えそうです。


 この結果には、青森県民の私も少々驚かされました。確かに、青森県内のスーパーや食料品市場の店頭には、鶏の唐揚げが山盛りにされ、唐揚げ専門店も少なからず目にします(下写真)。しかし、これは全国的な光景かと思っていました。



 唐揚げに限らず鶏肉全体の消費量(1人当たり)の順位を見ると、上位には九州や関西の県が並んでいます(下表, 2017年)。青森県は35位と、下位に甘んじています。参考までに豚肉と牛肉の順位もあげましたが、青森県は豚肉で5位にランクインしています。


 鶏肉消費量がさほど多くない青森県民ですが、ことさら唐揚げを好んで食べているということになるのでしょうか。鶏肉を利用した料理に関する調査を見ると、唐揚げ、焼き鳥、親子丼、竜田揚げ、照り焼き、カツ、水炊きといったところが人気上位に来るようです。青森県民は、唐揚げ以外の鶏肉料理はあまり食べないのかもしれません。


 ところで、日本人の一人当たりの食肉消費量は、長らく1位:豚肉、2位:鶏肉、3位:牛肉の順でした(下図)。しかし、2012年に鶏肉が豚肉を抜き、首位に躍り出ました。豚肉や牛肉に比べると鶏肉は安価で、しかもヘルシーなイメージがあるため、人気が高まったと言われています。唐揚げ人気も、一役買っているかもしれません。


 唐揚げについて詳しく知りたい方は、日本唐揚協会のホームページをご覧になるとよいでしょう。日本唐揚協会は、2009年から唐揚検定の試験を行っています。この試験に合格することで、日本唐揚協会認定の「カラアゲニスト」として活動することができます。

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242:「お肉博士」を目指そう!(2017/08/10)
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食品のトピックス | 11:28 | 2018.10.25 Thursday |