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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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生鮮食品でも機能性食品

No.282


 機能性食品というと、従来は保健的機能を付与あるいは強化した加工食品を意味していました。その代表的なものが、特定保健用食品です。しかし、2015年に機能性表示食品制度が始まり、その様相も徐々に変化しています。


 この制度では、生鮮食品も機能性表示食品として認めることにしましたが、当初は加工食品が圧倒的に多く占めていました。とくにサプリメントのようなものが多く(例えば下写真の製品)、あまり食品らしくないという声もありました。


 しかし最近、生鮮食品の機能性表示食品がにわかに増えており、すでに27品目に達しています(2019年3月末現在)。そのような例として、青森県産りんごの「プライムアップル」があります。表示を見ると、「本品にはリンゴ由来プロシアニジンが含まれます。リンゴ由来プロシアニジンには、内臓脂肪を減らす機能があることが報告されています。」とあります。


 また、カゴメ株式会社が昨年暮れ(2018/12)に首都圏限定で販売を始めたのが、生鮮トマト「GABAセレクト」です。パッケージには、「本品にはGABAが含まれます。GABAには血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されています。」と表示されています。気になるお値段は398円(3個)で、通常のトマトよりは高めですが、付加価値をどうとらえるかでしょう。


 首都圏では結構目にするようになってきた生鮮食品の機能性表示食品ですが、私の住む青森県十和田市のスーパーではまだあまり目にすることはありません。ただ、予備軍的な生鮮食品は着実に増えています。「マルチビタミンB2かいわれ」(下写真)は機能性表示食品ではないものの、「栄養機能食品」ではあります。「ビタミンB2は、赤血球の形成を助ける栄養素です。」という記載が見えます。


 より機能性表示食品に近い生鮮食品として、カゴメの「GABAリッチトマト」、「高リコペントマト」、「β-カロテントマト」があります。これらは、十和田市内のスーパーにも大量に並べられていました。「GABAリッチトマト」は上述の「GABAセレクト」と似ていますが、こちらは機能性表示食品ではないので、「トマトで「ホッ」と、ひとやすみ」という曖昧な表現にとどまっています。


 最近、「ゲノム編集食品」が、国への届け出だけで販売できるようになる見通しとの報道がありました。収穫量が増えるイネ、疾病予防に役立つ成分を多く含むトマト、食中毒を起こさないジャガイモなどが、すでに日本国内で開発されています。ゲノム編集食品の流通が認められると、今後、野菜や果物といった生鮮食品の機能性食品(機能性表示食品など)が急速に増えることも予想されます。



この記事に関連する記事はこちらです。ぜひお読み下さい。
270:サラ牛・ペプ牛・GABA牛(2018/10/10)
240:機能性表示食品が続々登場(2017/07/10)
192:ビールでも機能性食品(2015/07/10)
食品のトピックス | 12:06 | 2019.04.10 Wednesday |