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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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血圧・血糖値・中性脂肪

No.284


 森永乳業が、「トリプルヨーグルト」という新製品を発売しました(2019/4/16)。「高めの血圧を下げる」、「食後の血糖値の上昇をおだやかにする」、「食後の中性脂肪の上昇をおだやかにする」という3つの機能が、「トリプル」の由来です。


 実はこの製品、昨年春(2018/3/20)に発売された「トリプルアタックヨーグルト」(2019/4終売)と、「中身、成分、風味ともに同じ」とのことです。


 旧製品(トリプルアタックヨーグルト)では、「塩・脂・糖」というコピーを強調し、テレビコマーシャルも盛んに行われていました。


 新製品(トリプルヨーグルト)では、「塩・糖・脂」に代わって、「血圧・血糖値・中性脂肪」というより具体的な3点に関する保健的機能を強調しています。この新製品には、旧製品同様に、トリペプチドMKP(メチオニン-リジン-プロリン)と難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。トリペプチドMKPには高めの血圧を下げる機能が、難消化性デキストリンには食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇をおだやかにする機能があります。


 パッケージ以外では事実上違いのない製品でありながら、新製品あるいは新発売と銘打っているのは、新たに「機能性表示食品」となったためです。森永乳業によると、1つの製品で3つの機能性表示をしているのは、ヨーグルトでは初めてとのことです。


 「機能性表示食品」については、これまでも度々紹介してきましたが、事業者が自らの責任で科学的根拠を示せば、届け出だけで表示することができるものです。「特定保健用食品(トクホ)」のように、製品ごとに国(消費者庁)が審査するようなことはないため、メーカーにとってはハードルが低い機能性食品となっています。



 森永乳業が昨年の発売当初から、この製品を機能性表示食品としなかったのは、敢えての戦略かもしれません。ただ、「塩・糖・脂」というコピーの浸透にずいぶん経費をかけたのは、ちょっと不思議に感じられます。今後の市場における行方を注視したい製品です。

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食品のトピックス | 12:13 | 2019.05.10 Friday |