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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。

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APCoMST in 中国・南京

No.294


 中国・南京で開催された「Asia-Pacific Congress of Meat Science and Technology (APCoMST)」という国際会議に出席してきました(2019/10/11〜13)。日本語に訳すと、「アジア太平洋地域食肉科学技術会議」といった感じでしょうか。


 APCoMSTの世界版会議として、「International Congress of Meat Science and Technology(ICoMST)」というものがあります。毎年1回開催されるICoMSTは、今年は8月にドイツ・ポツダムで開催されました。APCoMSTは、限定された地域を対象とした会議ですが、500名を超える参加者が集う大きな会議でした(下写真)。


 今回の会議が開催された南京について、少し紹介しておきます。南京は、上海から約300キロメートルであり、高速鉄道(中国版新幹線)を利用すれば、1時間半ほどで到着します。成田から南京への直行便も就航しています。


 「東洋のベニス」と言えば、中国・蘇州が有名ですが、南京を「中国のベニス」と呼ぶこともあるそうです。確かに、運河の多い南京の街は、ベニスの眺めを思い出させるところがあります(下写真)。


 南京は、都市地域の人口が約680万人(総人口約830万人)の大都市です。上海(約2,400万人)や北京(約1,900万人)には及びませんが、中国四大古都の一つであり、14世紀から15世紀にかけては世界最大の都市でした。なかなか魅力的な場所も多く、上海や北京よりも落ち着いた趣のある街です(下写真)。


 さて、APCoMSTに話を戻します。この会議は、中国畜産品加工研究会と南京農業大学が主催者となり、南京国際会議大酒店(International Conference Hotel)で開催されました。なかなか立派な施設(ホテル)でしたが、国際会議大酒店と名乗っていながら、英語を理解できる従業員が少なかったのは残念な点でした。


 今回、日本からの参加者は、私と日本食肉研究会の坂田亮一会長(麻布大学名誉教授)の二人でした(下写真)。2022年に日本(神戸)で開催が予定されている上述のICoMSTのPRも、重要なミッションのひとつでした。


 参加者の多くは開催国中国の研究者や技術者でしたが、国際的に著名な研究者による招待講演を主体とする会議は、なかなか充実したプログラムが提供されていました。オランダのMark Post教授(下写真左)やスペインのFidel Toldra教授(右)は、国際学会ではお馴染みの著名研究者です。


 私も彼らとともに講演の機会を持てたのは、たいへん光栄なことでした(下写真左)。私の話は、メイラード反応を利用した機能性食品素材に関するもので、とくに「香りの機能性食品」というコンセプトに対して、参加者の皆さんには関心を持っていただけたようです。また、日本食肉研究会の坂田亮一会長は、座長として重責を果たされました(下写真右)。


 国際学会に付きものの行事として、Congress Dinner(晩餐会)があります。日本や中国の場合、懇親会という言葉の方がよいかもしれません。強いお酒で、やたらに乾杯を繰り返すのが中国流です(下写真)。欧米からの参加者は、このスタイルに少々戸惑うようです。


 中国スタイルの晩餐会には少々閉口しますが、今回の会議でも研究者間の交流を深める貴重な機会となりました(下写真)。彼らには、日本で開催が予定されている会議(2022ICoMST)にもぜひ参加していただきたいと思っています。


 今回の帰路、台風19号の関東直撃により、南京からの帰国便(成田行き)が欠航になるというアクシデントがありました。このため、南京から上海まで鉄道で移動し、上海から愛媛・松山を経由し、羽田にたどり着くことができました。中国版新幹線を利用することができたのは、貴重な経験になりました(下写真)。



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その他のトピックス | 13:21 | 2019.10.25 Friday |