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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。


ヒスチジンは疲労感軽減アミノ酸

No.261


 アミノ酸のひとつであるヒスチジンは、成人の体内では作られますが、乳幼児では生合成されません。さらに、ヒスチジン不足により体内の窒素バランスが崩れる等のこともわかり、1985年に必須アミノ酸に加わりました。


 ヒスチジンを比較的多く含む食材を表にまとめました。魚介類、食肉、チーズといった食品が主なものとなっています。動物性食品をある程度摂取していれば、不足することはなさそうです。


 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所が公表している「健康食品の素材情報データベース」には、ヒスチジンに関して「これまでに、ヒトでの有効性については信頼できるデータは見当たらず、・・・」との記載があり、必須アミノ酸としての役割以外には特別な保健的機能がない素材として扱われています。


 ところで、最近、味の素が熱心に宣伝している製品に、「毎朝ヒスチジン」があります。パッケージには、ヒスチジンを「疲労感軽減アミノ酸」とし、「日常生活で疲労を感じる方の疲労感軽減と頭の冴えに」と記載されています。


 パッケージ裏面には、機能性表示食品としての「届出表示」があります。「毎朝ヒスチジン」の機能性表示食品としての届出詳細には、ヒスチジン摂取により日常生活における疲労感改善や疲労に伴う感覚の低下などが向上することが示された臨床試験結果が記述されています。


 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所のデータベースのヒスチジンに関する記述は、2014年現在の情報を基にしたものですので、ヒスチジンの新たな保健的機能が近年見出されたと言ってよいでしょう。


 アミノ酸は古くから重要な栄養素として考えられてきましたが、様々な生体調節機能を有することも明らかにされています。ロイシンなど分岐鎖アミノ酸(BCAA)の運動能力向上作用や、グリシンの睡眠改善効果といったものは詳しく研究されており、サプリメント等の食品にも利用されています。

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食品のトピックス | 11:08 | 2018.05.25 Friday |