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北里大学獣医学部教授・有原圭三(株式会社フード・ペプタイド代表取締役)が、食品を中心とした情報を発信します。


バレンシアオレンジの街

No.285


 今回は、バレンシア(スペイン)出張中に原稿を書いていますので、この地にまつわるお話にしました。私たちの研究室は、バレンシアにある国立農業食料研究所と長く共同研究を行ってきました。今回のバレンシア訪問も3回目となりました。


 5年近く前に、「バレンシア中央市場」「パエリアの故郷」で、この地の魅力をお伝えしたことがありました。今回は、オレンジを取り上げます。航空機がバレンシア空港に近づくと、眼下にはオレンジ畑が広がります(下写真左)。バレンシアの街を歩くと、街路樹にオレンジがたわわに実っているのが目に入ります(写真右)。


 カフェのテーブルでは、紙ナプキンが風で飛ばないように、オレンジが重しとして使われています。バレンシアでは、いたるところでオレンジを目にし、「オレンジの街」を感じさせます。


 もちろん市場やスーパーに行くと、大量のオレンジが並べられています(下写真左)。お値段も1キロ200円程度と安価です。また、スーパーに必ず置かれているのが、オレンジを絞る装置です(写真右)。このジュースが甘くて実に美味しいのです。オレンジの生絞りジュースは酸っぱいので苦手という方も、こちらのジュースの美味しさには驚くとことでしょう。


 日本でも果汁1%のファンタオレンジが数年前に登場しましたが、こちらのファンタは果汁8%です。さすがオレンジの産地と思いましたが、この製品がバレンシア周辺だけのものかどうかは確認できませんでした。


 ところで、「バレンシアオレンジ」という名前は、こちらでは使われていません。さらに、バレンシアオレンジという品種は、米国カリフォルニア州で開発されたものとのことです。調べてみると、「バレンシアで生産されているオレンジに似ている」ということで、命名されたという説があるようです。現在日本で流通しているバレンシアオレンジは、米国産(約47%)、豪州産(約31%)、南ア産(約16%)とのことです。


 バレンシアのオレンジは高品質なものですが、最近では、南アフリカからスペインへのオレンジの輸出量が増えています。バレンシア市内のスーパーマーケットでさえ、南ア産オレンジを目にするようになっているそうです。関係者に聞いたところでは、価格では南ア産には敵わないものの、品質や旬の時期の違いで対抗できるのではないかとのことでした。


 バレンシアは、マドリッド、バルセロナに次ぐ人口を有するスペイン第3位の都市です。しかし、マドリッドやバルセロナに比べると、日本から訪れる方はかなり少ないようです。今回、オレンジの街として紹介しましたが、バレンシアはとても魅力的な街です。個人的に気に入っている点として、ヽ絞造澆美しい、⊃べ物が美味しい、C話羈ぅ咫璽舛美しい、た料品市場が素晴らしい、ゼ0造よいといったことがあげられます。ぜひ訪れていただきたい場所です。

この記事に関連する記事はこちらです。ぜひお読み下さい。
179:パエリアの故郷(2014/12/25)
176:バレンシア中央市場(2014/11/10)
37:生ハムの国・スペイン(2009/01/26)
食品のトピックス | 12:06 | 2019.05.27 Monday |